ハードカバーブック仕様のCDとカラー盤レコードを作る意味

10月26日よりクラウドファンディングを開始します。

 

 

開始までいよいよ1ヶ月を切りました。

 

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ハードカバーブック仕様のCDアルバムを制作します。そして2枚組カラー盤のレコードも同時に制作します。

 

 

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20190926 ハードカバーブック仕様のCDアルバムを作ります!!

 

 


各種配信サービスやサブスクリプションによって音楽は「広くみんなの共有財産」となりました。YoutubeでMVが無料でフル公開されるのが当たり前の時代です。

 

 


昔はそうではありませんでした。MVはプロモーションビデオと呼ばれ、TVや街頭ヴィジョンでワンコーラスだけ流れて、フルで観る機会自体が少ないものでした。故に発売されるPV集はVHSやDVDで10曲程度入って4〜5000円ほどの値段で売られているものもありました。

 

 

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音楽は誰しもに平等に分配される時代になりました。最新のヒット曲も往年のヒット曲もすぐにアクセス可能です。

 


その結果、当然としてメディアの移り変わりでレコードはCDに取って変えられ、CDはデジタル配信に取って変えられました。

 


携帯音楽プレーヤーも、カセット→MD→iPodなどなどに移り変わっていきました。

 


この流れは止めようがありません。そして一切否定するつもりもありません。このお陰で毎日刺激的な音楽ライフを満喫しています。

 


音楽に形はない。「無形」であるという認識は今の10代20代にとっては当たり前なのかもしれません。

 


しかしCDやレコードはかつて、パッケージされたその全てで体感するエンターテイメントでした。

 


ジャケットも表だけではなく、ブックレットとして沢山のアートワークに触れて、より楽曲の世界をアルバムのコンセプトを視覚的に実感させる役割を持っています。

 


ただの歌詞カードとしての役割以上の価値がそこにはありました。

 


レコードはさらにそれが顕著でした。レコードは盤の上に溝を刻み込みます。それをプレーヤーにセットして針を置いて磁気によって音を鳴らします。それがスピーカーを伝って音が奏でられます。

 


レコード盤には「音そのものが刻み込まれています」。それはつまり、「音が具現化」させているんです。

 

 

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最近ではレコード盤の色も黒だけではありません。昔から「赤盤」というものはありましたが、現在では様々なカラーのレコードが出回ってします。

 


現代の音楽事情において配信やサブスクリプションYoutubeにて最新MV公開という流れの中で、CDやレコードは最早過去の遺物なのでしょうか。

 


私は「現代だからこそ別の価値を持つようになった」と思っています。

 


データを配信する事によってコストは極限まで下げられました。また、アルバム1枚分の楽曲をネットにアップするのは、Youtubeで動画1本アップするよりも早く可能になりました。

 


誰もが良質な音楽を作れるようになった後に、誰でも平等に世界に届ける手段が生まれた。そこに一つの弊害が生まれました。

 


熾烈な交通渋滞とゼログラビティ状態です。

 


ネット配信によって誰もが世界とアクセス出来るようになったけれども、しかし誰の時間も今も平等に1日24時間のままです。

 

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誰しもにチャンスがあると思われているがその実、膨大な情報量の中で人は安定した情報だけを受け取るようになった。

 


誰にも届かなかった音楽は、宇宙船との命綱を断たれた宇宙飛行士のように無限の宇宙を彷徨い続けます。まさにゼログラビティ状態です。

 

 

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現在の音楽業界で今一番必要とされている人材は「DJ」だと言われています。あらゆる音楽がみんなの手元に届くようになった。けれどもあまりにも多くの音楽が国境を超え、プロ・アマを問わず、オリジナルもカヴァーも関係なしに溢れかえっています。

 


だからこそ、より良質な音楽を精査して届けてくれる、キュレーションしてくれるDJに価値が高まっています

 

 


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DJが客観的な視点から音楽を精査する役割を担っているのであれば、また主観によってそれを表明する手段が生まれてきます。

 


それがCDでありレコードであると私は考えます。

 


熾烈な交通渋滞から抜け出すには、別の交通ルートを見つけ出して思いっきり舵を切る必要があります。

 


行き過ぎた富の再分配によって本当の価値が見過ごされ、受け手(今回の場合はリスナー)の感情や口コミばかりが先行され、制作者の思いが届きづらくなっています。

 


その現代の主流からの「逆張り」として、CDやレコードといったフィジカルプロダクトとして打ち出す事に意味や価値が生まれてきます。

 


少しずつその動きが見受けられるようになりました。2019年、アメリカではCDの総売上よりもレコードの総売上が勝る可能性があると報じられています。

 

 

rollingstonejapan.com

 


客観的な視点からの音楽精査というDJ需要が高まる。一方で、主観的な音楽の打ち出し方としてフィジカルプロダクトの制作が注目され始めている。

 

オーダーメイドで1枚1枚直接レコード盤に溝を刻み付けていくダブプレートという手法が存在します。DJとしてより直感的に音と向き合うためであったり、自作曲をレコードとして記念碑のようにして制作されるというニーズが生まれています。

 

来るアルバム制作の元となる、連続リリースEPのダブプレートをCUT&REC様にて制作して頂きました。

 

 

cutnrec.com

 


[CUT&REC] Cutting the Record

 


20190923 連続リリースEPのダブプレートが揃いました!!

 

 

「じゃあそれでアルバムを作ればいいんじゃないの?」

 

「わざわざ高いお金出して作っても余っちゃったらどうするの?」

 

 

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当然生まれる疑問でしょう。誰しもがまず考える事です。しかしこここそが最もやるべき理由になってきます。

 

アルバムのレコードは2枚組みです。CUT&REC様に注文すれば、25,000円ぐらいで決着が着いてしまいます。

 

 

これってあまりにもあっけないと思いませんか?

 

 

音楽制作のための機材はどんどん安価になっていき、想いさえあれば誰しもが高品質な音楽を制作することができるようになった。

 

そうなると、ミュージシャンと言う属性の価値は社会の中で著しく低下します。

 

音楽をただ作るだけでは、もはやただの一消費者に過ぎません。自己顕示欲と自己実現欲求を満たしたくてたまらない新たな、そして強固なお得意さんの誕生です。

 

凄いのは高品質な楽曲を作った人ではなく、誰でも簡単に高品質な楽曲を作れるようにした人たちに本当の価値が集まります。

 

そうなってくると、ただ音楽を生み出すだけでは価値がなくて、ダブプレートにしてその音楽の価値を高めたとしても、内省的な一般消費行動の一端に過ぎません。

 

ダブプレートが比較的、手を延ばしやすい価格帯でサービスとして提供されるようになってしまったからには、それをただ受動的に迎合するのは意味がありません。時代は前には進みません。ただの一般消費行動なのだから。

 

インターネットの普及によって、時代があらゆる革新を民主化してしまうという事態に対して、強く抱き続けなければならないのは「次のステップを踏み続けること」です。

 

 

崖を登っているときに、次に手を延ばすべき場所がどこかを必死で探すように。

 

 

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そこに光明はあると踏んでいます。

 

配信主流の音楽業界の中で、熾烈な交通渋滞から抜け出すには、CDやレコードでパッケージに凝りに凝ってフィジカルプロダクトとして昇華する事だと考えます。

 

 

理論的には以下になります。

 


自身で制作した音楽への想いを直接的に伝えるために、コスト」と「リスク」を背負って打ち出していく。

 

 

その覚悟と矜持に人は集まり、熱狂が生まれる。

 

 


これが音楽の新しい次のステップではないかと私は思います。そして信じています。

 


クラウドファンディングでハードカバーブック仕様のCDを作ります。そして2枚組のカラー盤レコードを制作します。

 

 

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私は音楽だけで生きていくつもりはありません。あらゆる人々が本気で取り組んだ「熱」に最大の興味があります。そのたった一人の熱狂、狂気が集まるのがアートという分野であると思っています。

 


今後時代は進み、AIはどんどん進化していくでしょう。最初は手が出なかった中小企業や個人にも行きわたるようになっていくでしょう。そしてあらゆる社会の課題は解消されていきます。機械が問題をひたすら解決していく。

 


そうなってくると人間の役割は「問題を作る事」になってきます。より噛み砕いて考えていくと、欲望のままに生きる事であり、ニーズを生み出していく事にあります。

 


便利になったらそれにあぐらをかくのではなく、「次はこんな事がやってみたい」、「実現できたらいいなぁ」と夢想する事です。

 


機械がもたらす便利さの恩恵を享受するだけの「怠惰な欲求」ではなく、積極的にやりたい事を実現していく「前のめりな欲望」に人の役割や生きる意味・価値は流れていくのではないかと思います。

 

あらゆる物事が食傷や飽和状態、頭打ちといった認識されがちな今現在の世の中ですが、だからこそ新しく生まれたアイデアと熱量に惹かれて、人が集まってくるのだと思います。

 


私はグラフィックデザイナーという第一の肩書きがあります。それは熱を持った多くの人と繋がりたいと思っているからであり、そしてその熱を社会に投じていきたい。その役割を担いたい。

 


次の時代を見据えて、そしてその未来が確実に来ると信じて、その未来に向けての時代を象徴する作品を作ろうとしています。

 


楽家・作曲家城台宏典が持っている「熱」は本物です。彼はグラフィックデザイナー城台宏典にとって「最大のクライアント」です。最高な音楽には、最高のアートワークとデザインと導線と未来を。

 


それがこれから制作するアルバム「Velvetic vistav Relation-ship」です。

 


多少どころかだいぶ大袈裟ですが、それぐらいしないと未来は掴めない。全力で前に進もうとすれば、ある程度の力で進むよりも確実に前に進める。誰の時間も今も平等に1日24時間のままです。だからこそ軸を持って目標を掲げる事が必要です。

 


いつか誰かの最高な熱のこもった作品と相対した時に、自分が何者かを一発で伝えられる「名刺代わりの作品」を作りたい。

 


今現在を本気で鳴らしたコンポーザー城台宏典と、未来とコミットしようと必死に抗うグラフィックデザイナー城台宏典のタッグ。

 

これがこのプロジェクトの真髄です。

 

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一緒に今を生き、未来を迎えましょう。

 


後悔はさせません。

 

 

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