早くもというか、いよいよ今年を締め括る重要二大イベントの告知をします。まずは2014年の12月ラスト半月を利用してアートエリアasi-paraにて出張販売所『Glow Defective Soldier presents 心づくし』を開催します。これは個展ではなく各種グッズや原画などの販売を主として行います。今年発行した作品集『TERRARIUM CIRCUS Land scape』をはじめ、缶バッチ・ストラップ、さらにはストアサイトにはアップしきれていないアクションペインティング原画を多数、ライブペイントなどでお馴染みの紙粘土を使用しての制作物のお手軽版にあたるSM判やF3、F4などの手に取りやすい、お部屋に飾りやすいサイズを今回用に新しく作り販売します。





以下、詳細とDM画像です。


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Glow Defective Soldier presents 心づくし
期間:12月15日(月)〜29日(月)
時間:12:00〜20:00(初日14:00〜 最終日〜18:00)
場所:アートエリアasi-para
http://www.asi-para.com/
http://www.asi-para.com/artstation/artstation.html
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 上記今年最終イベントにつきましては後日またお知らせいたします。2つ目の告知は今月15日(土)16日(日)に鹿児島にて行われる『第二回 ストリート美術館』に出展とライブペイントを行います。去年出展したストリート美術館ですが、そのとき半ばゲリラ的に行ったライブペイントが功を奏し、今回はなんとステージ上で行わせて頂く事となりました。ライブペイントは初日に両日共に1時間時間を頂いております。予定では12:00からです。しかもこの日は去年ようやく天神ラボにて初のライブペイントを行った日であり、ちょうど1年になります。さらに楽曲を自分でチョイスして流しながら出来るという、1年経ってようやくこの時がやってきました。テレビや街中だけでは耳に入ってこない楽曲たちを皆様の耳にお届けしながらも、全くテイストの違う楽曲たちのプレイリストを、自分の身体を通して全く違和感のない過激にして超自然的なグラデーションを構築したいと思います。


 去年の暴挙。両面にかかったのが100分なので1時間でも充分いいものが出来ます。去年は画材調達から入ってたので今年は持参なので自分色が出せます。


 展示に関しては新作フォトコラージュ『ザクサ&ケルテス』のジークレー2点とライブペイントのミニ版、共に『Glow Defective Soldier presents 心づくし』にて登場する代物ですが、先にこちらで公開します。

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第二回 ストリート美術館
11月15日(土)10:00〜17:00・16日(日)10:00〜16:00
ライブペイントパフォーマンス両日12:00〜
場所:鹿児島中央駅前広場(アミュプラザ前)
※雨天時中止
https://www.facebook.com/kagoshima.street.museum/
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最後に、facebookに投下した偏愛を殴り打ちした【雑考を雑記】シリーズを2つそのまま転載しておきます。



THE BACK HORN「暁のファンファーレ」とThe Homesicks「春夏秋冬」へのレスポンス。

THE BACK HORN『KYO-MEIツアー ~暁のファンファーレ~』The Homesicks『春夏秋冬』。共通する点は伝えようとする意志と導き。THE BACK HORNの方はコンスタントにアルバムを発表しながらその時々に応じてバンドの意味合いを問いながら変化と不変の過程の中で普遍的な役割を導き出してきた。前作のリヴスコールが震災を受けて制作されたという経緯が物語るように、時代に寄り添い、瞬間瞬間を音に反映してきながらいついかなる時代にも通用しうる音を作り上げてきた。

「月光」という曲がリヴスコールが生まれたきっかけである傷跡を彷彿とさせながら、それを同時に払拭させるだけの力を持ち、思い出させ、刻み付け、忘れさせず、背負わせる。しかしその重荷が前に踏み出すための力になる。前に立ってくれるようで、横にいてくれるようで、後ろにいてくれるようでもある。聴く者が必要とする音楽の在り方に自在に形を変えるこの包容力と安心感は冒頭にして一番の泣き所だったりする。己の弱さを理解し、拭い去られるような。THE BACK HORNの模索し続けた音の今現在の解答であるような曲「月光」。

シェイクから涙がこぼれたら。コワレモノから白夜。ブランクページから甦る陽。コバルトブルー・戦う君よからビリーバーズ。そして最終曲シンフォニア。新曲が旧曲との対比によって進化した点を見せる。そして暁のファンファーレを経過して旧楽曲が新しい表情と厚みを増す。特にシンフォニアの歌詞がリヴスコールを超えて一つのモニュメントになったような印象がある。諸事情によりこのツアーは鹿児島を観に行っていて、当日見れなかった幻日が見れて身悶えしていた。ツアードキュメンタリーにあったZEPP FUKUOKAの墓石フィーバーはやっぱり生で見たかったなと。

一方でThe Homesicksは9年振りに正式にアルバムをリリースした。ライブ活動を精力的に行いながら結実した1枚のアルバムには長年温められてきた楽曲たちへの愛着が伝わってくるし、その温かみが人の心に触れることが可能だと感じさせられるほどのもので、人の心が変わればいつかは世界が変わる。連鎖していく過程でこの楽曲たちがその発端である事は誰も知りようはない程に小さな遠いものになったとしても、今この瞬間は創作物が世界を変えると逆説的に再度信じさせられるほど熱を孕んだ一品である事は疑いようもない。冒頭の展開が9年という歳月がThe Homesicksを確かに成熟させた跡を見せ、大好物の代物へと変化していた。全体的にメロディを意識する曲が多くなった。ラスト3曲の終わりきらない燃える意識が果てしなく哀しく、途絶えた先がどうしようもなく恋しい。ネガティブな感情に陥りやすい。だからこそポジティブである事の瞬間や関係性の大切さは誰よりも知っているのだろう。長かったな。高校の時3回ぐらいライブ観に行って、それきり見れていない。色々やらかしたな。


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今日はこの日をそうすると決めていた日。映画「-光の音色- THE BACK HORN Film」を観に行く日だった。いつから決めていたのかと言えば、8月の事、千年夜市でライブペイントをしていた頃。以下、ブログの内容を抜粋。

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千年夜市が天神と中州の間に位置するロケーションである事、キャナルシティが徒歩圏内にあるという条件下から弾き出されたものです。ライブペイント中に映画の前売り券を買いに行くというものです。映画のタイトルは「光の音色-THE BACK HORN Film-」というものです。THE BACK HORNとは日本のロックバンドであり、ライブ中は裸足というスタイルが、何かしらをやるときは大体裸足の城台に大いに影響を与えたものの一つであり、今回そのバンドの映画を見るための姿勢の一つとして、前売り券を裸足で買いに行こうという考えに至ってしまったというのがありまして。その裸足にしても、どこから裸足になるのかというのがポイントでありまして、出発地点から始まり、事を済ませ、帰り着くまでの全ての状態において裸足でなければならないと意味がないと判断し、家を出た状態から裸足でいれるか。周りの目を気にせずやれるかという問題と、窓口について裸足になるという中途半端が許されるのかといった問題に際し、ライブペイント中であれば裸足の状態だし、目的地も近いという好条件が集まってきていたので、起点と着地点を裸足で通すことが出来て正当性も確保できるという願ったり叶ったりの状態が出来上がっていたので、ここでやるしかあるまいといった感じでライブペイント中にキャナルシティに向かいましたとさ。


勿論移動中のBGMはiPodでシャッフルされたTHE BACK HORNの楽曲たちです。以下がそのときの曲順。明らかに間違えて迷い込んでしまった感のある果てしない物語がいいです。非常にいいです。


蘇る陽・敗者の刑・パッパラ・ビリーバーズ・桜雪・孤独な戦場・ジョーカー・果てしない物語・ディナー・神の悪戯・水槽
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まさに8月の秘密。これはどうでもいい。鑑賞者としての姿勢を極めようとした結果です。普段映画館に通い詰めるという方ではなく、レンタルDVDをかき漁る方法で映画というツールに向かう気がある私です。直接劇場に足を運ぶということはそれなりに特別な行為と言える。CDを買って聴くと、ライブに行くの違いのようにも感じる。つまり映画はライブなのだと。今回の映画に寄せようという気はないが。


内容を知らない人には何を書いているのかさっぱりかも知れない。この映画はTHE BACK HORNというバンドのライブ映像とロシアで撮影(物語上は無国籍な場所)したセリフ無しのドラマ部分が融合して一本の映画になっているというもので、ストーリーと楽曲が交互に展開されながら、内容や感情が昇華されていく体で進んでいく。情景に寄り添いながら奏でられる調べのような「幸福な亡骸」がある一方、悲劇を助長するような崩しに崩した完成された荒さの「アカイヤミ」があるそのコントラストが違和感なく自然としていて過剰すぎる、まさしくTHE BACK HORNたる存在感は微笑みを禁じえないほど。


「コオロギのバイオリン」が入るタイミングは鳥肌ものだったのでしかもしっかりフルで演奏されていてよかった。そういえば公式でライブ映像が存在しない事を鑑賞中に気付いた。ドラマのストーリーは内容を書けないのですが、類稀なる不運と、世界の半分の人がいずれ辿る宿命を描いている。そして再確認させられる「犬という存在の素晴らしさ」。ライブ映像は1日で撮ったらしく、16時間かかったそう。しかし演奏自体は一発勝負だった様子が読み取れるハプニング的な事も起こる。スタッフの姿なども色々映り込む。しかしそれが逆に一層ガチ感を掻き立てる。総じて、生きる意味と命の使い方、ドラマパートとライブパートが最終的に目指していたのが同じ「光」であった事が感覚で伝わってくる凄みみたいなものがあった。ラスト2曲はTHE BACK HORNなりの「光の行使」を思わせる希望と命を燃やす意志のように感じさせる。


それしかない。それ以外には何もない。ドラマとライブ双方にある全く意味合いの違うごくシンプルな「それ」が個人的にこの映画を観た価値だったなと思う。


えーというわけで、「-光の音色- THE BACK HORN Film」おすすめですッ