魅力再発見【AIDMAtic live Rain-bow】対談企画「運命よそこをどけ。オレが通る」

 お待たせしました。魅力再発見「AIDMAtic live Rain-bow」の対談企画です。今回はこの対談企画だけでこのEPの内容がすべて網羅できるような構成で挑みましたので、最後までお読みいただければと思います。

 

 


AIDMAtic live Rain-bow【CD無料配布実施中】&【FREE DOWNLOAD】

 

 

 

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虹は錯覚なんだとただ「情報として知る者」には決して得る事のできないものを得る。それこそが掛け替えのない虹なのだ

 

ーAIDMAtic live Rain-bowの対談企画です。前回までの対談企画では、以前ブログで書いた内容をもう一度読んで欲しいというような思いがありまして、なんのための対談企画だ、ということで、今回は去年書き上げたコンセプトストーリーを読まなくても伝わる対談にしていきたいと思います。そういう点を考慮して進めていきます。

 

 

 前回のAIDMAtic live Rain-bowのコンセプトをまとめたブログ記事。

glowdefectivesoldier.hatenablog.com

 

まず出発点ではどのような思い出はじめられたのか、から行きましょう。

 

コンポーザー城台(以下、コン城):ある種コンセプトなんてなしに好きにやったという感じですね。EP連続リリースの中間にあって、これから先の2枚で本当にやりたい、やりたかったものを形にするための実験の場として取り組んだ側面があります。

 

楽曲の4曲は2・3・4曲で色々と試してみたものが形になっています。それを踏まえて1曲目のGrewanse Yie Guunaを制作しました。Grewanse Yie Guunaが唯一、このEPで明確に形にしようと決めていたものでした。EPを聴く流れでは逆に、Grewanse Yie Guunaに含まれている要素が2~4曲目にそれぞれ分散していくような流れになっています。

 

ー楽曲制作の面で大きく変わった点はありますか?

 

コン城:使用している機材に関して大きく変わったのは、携帯を機種変してからiPhoneに入っているアプリのGarageBandを使用し始めたことですね。これからやりたいことを形にしていくには別のシンセを購入しないといけないのかな、なんて思っていたのですが、このアプリにはだいぶ救われました。

 

あと変化といえば、Dramasochistic Bon-voyageを完成させた後で、金銭的にまずい状況になってしまって、高い機材でも自分が使わないと判断したものは全て売り払ってしまいました。MoogのリングモジュレーターやエレハモのMEL9、LINE6のFM4とMM4なんかも。10年以上手元においていたものもありましたね。

 

 


Mooger Fooger ring modulator on Conjugal Burns

 


Electro-Harmonix MEL9 Tape Replay Machine

 


Line 6 FM4 Filter Modeler: Change Your Filter Models Often

 

 

今は本当に最低限の機材しかありません。でも「いける」っていう確証がなんかありましたね。Mahoramatic Non-fictionのときにも挙がりましたが、そもそも一人で機材を揃えるのには限界があって、そこのクオリティと勝負しても勝てるわけがないので、自分の強みはあくまでもコンセプトとそれを後押しする楽曲展開としています。手元の機材を減らす事で、明確に自分がどうあるべきかが見えてきました。

 

グラフィックデザイナー城台(以下、グラ城):メインのコンセプトはDramasochistic Bon-voyageで熱を取り戻してもう一度歩みを始める、というものになっています。こうしてほぼゼロの状態から楽曲を作り上げていくのは理に適っているようにも感じます。

 

AIDMAtic live Rain-bowには架空のストーリーとして、遠くにある虹、あそこに行けば虹が手に入ると思い込んで旅に出る。しかしそこに辿り着いたとき、虹は存在しなのだと知る。あの時、あそこからしか見えないものだと知る。けれど虹は錯覚なんだとただ「情報として知る者」には決して得る事のできないものを得る。それこそが掛け替えのない虹なのだ。というものがあります。

 

愚者が賢者になる過程と置き換えることも可能ですし、虹が見えるその場所にい続けるという安寧がその場所を腐らせてしまうという意味もあります。Mahoramatic Non-fictionでの関係性への気付きと、Dramasochistic Bon-voyageでの己の弱さへの憤り、そしてAIDMAtic live Rain-bowでの一歩踏み出す旅の始まり。

 

後の話になりますが、その旅の道中で得た虹が個性となって、誰かの心を開く鍵になるGarapagositic Lupin-key、安全でいられる傘を壊して手にしたルパンキーを握って夜を駆け出す。暗く寒い夜を抜けて最高の夜明けを迎えるBugfarawelltic Sun-Rises。これが大まかな流れですね。

 

コン城:EPの4枚目5枚目の楽曲は決まっていて、どういった曲をやるのか、どういった役割を持たせるのかが完全に決まっていました。それらを完璧な状態に落とし込むためにも、またある種コンセプトに縛られてしまう可能性を加味して、このAIDMAtic live Rain-bowは敢えて無計画で楽曲を作る方向性で行きました。可能性の模索と拡張ですね。

 

重複しますが、Grewanse Yie Guunaは2~4曲目が出来上がった事によって完成しています。 Titiscoberk Ninivanyz, Aplozllo Hazaragath, Xeniasmende Cotorvas は3兄弟みたいなものです。ティティスコベルク・ニニバニス、アプロスロ・ハザラガス、ゼニアスメンデ・コトルバスという読み方です。全部後半5文字で「ス」で終わっています。これは偶然なのか手癖なのか、自然とこうなっていました。

 

―AIDMAtic live Rain-bowの制作に関して、これまでのEP同様、影響を受けた楽曲はどのようなものがありますか?

 

コン城:そうですね、いつもの如く最初はコレとコレを合わせて、それにこうしてというアイデアはあったのですが、制作中にどっかに行ってしまいました。没入していくと、その楽曲自体がどうありたいかを考えるようになっていくんですよね。

 

AIDMAtic live Rain-bowのというか、Grewanse Yie Guuna当初の構想では「Russian Circles feat 上原ひろみ プロデュース by 俺」でした。

 

 

 


Russian Circles "Deficit"

 


Hiromi, Anthony Jackson & Steve Smith - Labyrinth - San Sebastian Jazzaldia 2013 Festival

 

グラ城:うん。「プロデュース by 俺」しか残っていませんね。

 

コン城:最初はピアノの音を入れる予定でした。しかしピアノって音割れしやすくて、城台スタイルの音像に合わせようとすると、どうしても無理が出てしまう。というので毎度別の道に走りがちなんです。毎回、今度こそピアノ入れるぞってなるんですけどね。

 

グラ城:でも逆に当初の構想と似ても似つかない成果が上がるというのは、結果的にオリジナリティの創出につながるのでいいのではないかと。

 

コン城:そうですね。曲を作り始める前はいつも「思いっきり寄せてやろう」という意気込みで挑むんです。いっそパクリと思われてもいいぐらいに。しかし残念なことに圧倒的に技量が足りないので、それを補うために開き直って別の路線へ突っ走ってしまうんですね。

 

音楽を聴いているときに浮かんだアイデアと、実際に使用する楽器・機材で音を出したときのインスピレーションが違う、次々にインプットが上書きされていって当初の構想はどこかへ行ってしまうのかもしれません。

 

グラ城:それがやり方として正しいのか正しくないのかは置いておいて、実際に完成した楽曲に対して一番驚いているのが制作者本人であるという事実。

 

コン城:これは機密事項かどうかは分かりませんが、作る上での心構えとして映画「クラウドアトラス」の精神を打ち出していこうとしています。

 


映画『クラウド アトラス』予告1【HD】 2013年3月15日公開

 

 

グラ城:機密事項ってわけでもないですが、これに関しては後々語る予定なのでそのときになってからでいいでしょう。まぁバレバレのヒントを言うと、来るアルバムに収録される楽曲たちには造語で付けられた本来の「名前」があるわけですが、それらとは別にアルバムのストーリーを伝えるために、それぞれに「タイトル」が付きます。

 

そして5枚のEPにはそれぞれ「推し曲」がいます。その5曲のタイトルの頭に「C」が付きます。これは偶然ですが、押し曲たちのタイトルだけ頭が「C」だったんです。ちょうどいい事に、自身3枚目のアルバムであるからアルファベットの3番目の「C」を冠するという意味合いを持たせました。それに関する事ですね。これに関してはここまでにしておきましょう。

 

コン城:はい。それ以外に影響を受けたり取り入れたりしたいと思っていたのは以下にまとめます。

 


Björk - Crystalline - Biophilia

 


Residente - Guerra (Live from Austin City Limits)

 


椎名林檎- 浴室 from 真空地帯

 


宇多田ヒカル - 忘却 featuring KOHH

 


A Storm of Light - Slow Motion Apocalypse - Official Audio

 


アルカラ - アブノーマルが足りない

 


At The Drive In - Catacombs

 


天誅 BGM集 Tenchu OST

 

 

全体的にスピリチュアルな方向へ行こうと目指していました。参考にした音源たちは「不意に近未来の嗜好に辿り着いたもの」という共通点があります。あくまで個人的な観点でですが。積極的に新しい音を模索したというよりは、自身の感情そのものと真っ向から向き合ってそれを忠実に表に出した結果、これまで取りこぼされていた感情を見つけた。そんな特殊な発見のようなものにフォーカスを当てました。

 

体が浮くような時空間をまとう様な「浸れる音楽」はどうやったらできるのか、Grewanse Yie Guuna(グレワンス・イ・グナ)にはその成果が出ていると思います。その中でリズムのエッジは失わず、しっかり尖らせる。音空間は横に広げるが音割れはさせない、そして音量は最大。などといったバランスを一切失わずに、美しくも暴力的。暴力的は暴力「的」であり、暴力そのものではなく、快楽や癒しを第一目的に響く構造を模索しました。

 

包容力と突き抜けるアプローチが両立できたEPになっています。どこへ向かうのか、その先に何があるのか、コンセプトストーリーとリンクした設計でもあります。この20分30秒で何を手にするのか、何が得られるのか。止まることなく進むしかない状況。止まってしまったら何も得られない。ならば少しでも何かを得ようと歩みを進める意志。

 

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グラ城:AIDMAtic live Rain-bowは意味としては、「虹を欲する物語」そして「その過程で得たもの」です。AIDMAとはマーケティング用語で、アテンション・インタレスティング・デザイアー・メモリー・アクション。という消費者が製品を目にして、欲しいと思い、購入してもらうまでの心理的変化を5つのプロセスで分けて、その各プロセスにおいてどのような販促活動を行うか、というものです。

 

コン城:AIDMAという言葉を今後、いったい誰が音楽のタイトルに使用する事があろうか、といった感じですね。

 

グラ城:タイトルの読み方は「アイドマティック・リヴ・レインボウ」です。「live」をライブではなくリヴと読むタイトルをずっと付けたいと考えていて、ここでスポっとはまりました。

 

意味合いに関してのきっかけはひょんな事からで、AIDMAtic live Rain-bow制作時の途中まではまだ前職で働いている時期です。8月からちまちま制作をしていました。そのとき城台の2018年の目標が「調理師免許を取得する」でした。

 

ちまちま進められていたAIDMAtic live Rain-bowの制作ですが、このときは正直、背徳感が大きかったんですね。Mahoramatic Non-fictionは30歳までに生まれ変わるという至上命題が果たされず、Dramasochistic Bon-voyageでは「マジクソがーーー」と己を奮い立たせようとしていたにも拘らず現状維持どころか下降していた精神状態。

 

それを打破するには、もしくは自分がこれからやっていけるのかどうかをジャッジする秤として調理師免許に定めていました。これが受かるかどうかで自分の今後の人生が決まるとしていました。

 

正直に言うと、試験勉強はほとんど成果が上がりませんでした。元々、試験勉強や受験勉強なんてまったくやらずに人生を過ごしてきました。机にしがみついて何かに打ち込む経験をしてこなかったこれまでの人生のツケがここで回ってきました。今後どうなるのかも、どうなりたいのかも白紙の状態で、ただただ虚無感に浸る時間が多かったのを覚えています。AIDMAtic live Rain-bowの制作はもはや現実逃避の産物でした。机の前で何もできないのならいっそこっちで、と。

 

実際本番の試験はかなり苦戦しました。問題文を読んで、どう考えても基礎中の基礎知識なのは分かっていても、その答えが分からない。本番2週間ぐらい前からようやく危機感と気負いを取り戻し始めていたんですが、遅すぎました。

 

で、結果なんですが合格してしまったんですね。

 

https://www.instagram.com/glowdefectivesoldier/p/Bq14FRnBTYR/

某国家資格に受かりました。完全に落ちてたもんと思ってました。よかったよ。 。゚(゚´ω`゚)゚。

 

 

コン城:なんだそれ。

 

グラ城:試験が10月中頃、結果発表が11月末。ここでやはり語らなければならないのは、11月頭で前職を辞めてしまったということですね。

 

―なんだそれ。

 

グラ城:当初は調理師免許も取って、そこから仕事もちゃんとして全てをうまくいかせようとしていました。AIDMAtic live Rain-bowを制作していて自分のとっての「虹」はなんだろうな、と考えると調理師免許だったんですよね。

 

調理師免許を取るという目標に対して、ただそれだけではありませんでした。料理に関する幾多の知識を得ることが、虹を求めて旅を始めて、その過程で得る何かにつながっていきます。 調理師免許を取れなければAIDMAtic live Rain-bowはリリース出来ないと誰に言うでもなく自分で抱えていました。試験は年に一回なので、落ちたらまた来年なんです。これを自分に課して試験に挑みました。

 

―まさかのそんな事情があったとは。

 

グラ城:色々な事情が重なってしまい、調理師免許の合否発表を待たずに料理の道から離れることになりました。

 

そうして自分がいた場所から離れて、自分ひとりになったとき、自分の手元に残ったのはこの連続リリースEPのプロジェクトでした。この時点ではまだ今のように、グラフィックデザイナーとして起業する、EPタイトルをその企業理念にするという考えはありませんでした。ただこれまで自分が作り続けてきたものとは一線を画する価値のあるものである確信だけは持っていました。それをどのように運用・提示していくのかも決まっていない状況でした。

 

急速に環境が変わってしまい、そこからどう自分を生かしていこうかを考え、このプロジェクトを動かしたいという衝動と、これを動かすしか道はないという崖っぷちの状況だけでした。これらを抱え、進むしかありませんでした。今ではこれらを前に進めることが自分の使命だと感じています。

 

グラフィックデザイナーとしてデザインやアートを手がけるだけではもう価値がありません。どんなにすばらしい創作物を作れたとしても、それが誰かの役に立たなければ、必要となれなければ意味がない。それどころか継続すら不可能です。グラフィックデザイナーとしてゼロから仕事を生み出していく、道と仕組み作りこそ生き残っていくためのスキルだと思っています。今は自分のためだけにやっています。グラフィックデザイナー城台のクライアントは、自分自身しかいません。

 

フリーランスでやっていくのは大変でしょう?」と現在進行形で言われる度に居心地の悪さを感じます。所謂「仕事」というものができていないという負い目があるからですね。でも確実に大きな成果につながると信じて疑っていません。

 

ルーティンで作品制作をする事ももう辞めました。数週間に一点、1ヶ月に1点など常に制作作業を続ける状態は作品全体の質を下げることにつながります。これは全ての人に共通して言えることではありません。あくまでも城台個人に焦点を当てた場合、そうだということです。

 

今は連続リリースのEPを作っているので、それだけです。さらにそれに続くアルバムをどうするのか。考えているのはそれだけです。それを中心として、どう打ち出していこうか、その道中で必要なものは自然と集まってきます。

 

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少ない人数でもいい。聴いてくれる人がいるなら無料で渡そう。そうして始めた無料配布CDは自分だけのオリジナルな状況。それを変えたり投げ出すことなく強みに変える。グッズ販売も当初は一切しないと決めていました。しかし実際にイベントに出展してCDをただ無料配布しようとしても、しっかり状況を伝えないと誰にも意図は伝わらない。しっかりと導線を引かなければならないと考えた結果、グッズ販売と制作の解禁になりました。

 

AIDMAtic live Rain-bowで掴んだ「虹」は個性という「鍵」となり、道を切り拓く。これはGarapagositic Lupin-keyであり、Collapse the Evilway。

 

自分が決めたことに対して安易に投げ出したり、一度決めたからといって頑なに守り続けようとしてもうまくいかない。以前の活動では出来なかったことです。昔は全て真逆の選択をしていたかもしれません。どうすれば一番大きな成果を上げられるか。そのために小さな利益や成功は捨てなければならない。

 

その結果、完全に無料の状態でCDを配布していることに少しずつ理解と認知が広がりつつあります。グッズを制作することで、画面上やフレーム内に映されるだけの「絵画」から、あらゆるプロダクトに落とし込まれることでの差異を理解することが出来ます。Tシャツにしたらどれぐらいの色で出力されるのか、完成された状態の絵画としてのイメージからそれを分解することも出来ます。枠に合わせてどのようにすれば一番映えるのか。作品そのものを作っていない事で、デザインそのものに時間をかけることが出来ます。グラフィックデザイナーとして必要なのはここなんじゃないかと思っています。

 

いい作品を作ることは義務ですが、秀作を100点作り続けるよりも、これだと決めたものを外に出て1つの傑作に押し上げることにこそ価値はあるんだと思います。生まれた瞬間の天才は存在しないように、生まれた瞬間に傑作というのも存在しないのだと。

 

コン城:これは真理ですね。根源となる作品は作ってはいないけれども、プロダクトに落とし込む際にグラフィックデザイナーとしての経験値を上げている状態ですね。

 

―なるほど。それではAIDMAtic live Rain-bowでのグラフィックデザイナーの仕事についてお願いします。

 

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グラ城:中央にある果物はドラゴンフルーツです。これは正直何でも良かったのですが、絵としてこれが一番綺麗だったのでドラゴンフルーツを使いました。これを「虹」「目的」「目標」として下さい。それを上下から手を延ばしているという構図。しかしこの手は同時に、上から下へ与える、下から上へ献上する、といった見方も出来ます。誰かに何かを与える力、自ら差し出す力。何かを手にすることと同様に「与える力」も成果の一つであるとしています。

 

「虹」「目的」「目標」を中心として行われるもの、得られるもの。それこそが重要であるというのがこのEPのコンセプトの核です。それこそが「虹」だということです。全体に漂っているカラフルな色模様を見てください。「自分探し」の旅に出たものの、旅をして気付いた「自分」とは初めから自分の中にあったというものとも通じるかと思います。「虹」を追い求める時の自分と「虹」を得た後の自分。虹を中心としたこの物語は、やがて虹の定義すら変わってしまいながらも、それを受け入れて前に進むこと。得たものは確実に自分を強くする。

 

あそこにあるんだと思っていた「虹」は存在しないのだと知る。それは元いた場所からただ与えられる事実を、情報として受け取ることで生まれるもの、得られるものは「バカをしないようにする」「バカをみないようにする」だ。これは極端な考え方かもしれない。「踏みとどまる」という守りの生存本能を増幅させる。それは過去からやってくる智恵に間違いはないのだけれど。智恵を与える者を賢者とした場合、その賢者が智恵を身に付ける過程は愚行だったのだとすならば、賢者は元々はバカだったのだ。そんな賢者が得る一番大きいものは何か。それは挑戦し進む者を後押しし、踏みとどまる者を認める包容力だ。何かを差し出すことは、何かを手にする事。それは自然の摂理だ。失ったそこだけ真空にはならない。空洞には大気の一部が流れ込んでくる。それはただの空気ではない。何処かへ行ってしまったものばかりに気を取られていないで、流れ込んできた空気に目を向けてみる事。きっとそれはそれは何もない空気なんかじゃなくて、これからのあなたに必要な何かだ。

 

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そんな物語をこのアートワークには込められています。

 

「虹」という無形のものを自身の中に取り入れることで、これまで守られているだけだった自分から脱皮し、手に持っていた安全でいられる傘を破壊する。そうして手にしたものが、誰かの心を開く「鍵」になります。それが次の物語「Garapagositic Lupin-key」に繋がっていきます。

 

―ありがとうございます。綺麗に着地しましたね。いよいよ来月リリースになります。制作作業自体は1月には終えていたGarapagositic Lupin-keyですが、活動再開を経てもう一度このプロジェクトをおさらいして、しっかりと理解してもらってリリースすべきEPです。ようやくここまで来ました。

 

最後にこの対談企画を締めるに当たり、Garapagositic Lupin-keyの母体となったCollapse the EvilwayをYoutube動画にてアップしていますので、こちらの紹介をしていきたいと思います。

 


Collapse the Evilway [2013&2010]

 

 

コン城:最初に作ったのはもう8年半前にもなるんですね。なんかブラッシュアップすれば化けると思っていたのと、後半のベースラインを基準に曲の展開を考えていると、無限にアイデアが出てきたということもあって、特別な存在です。2013年版はずっと前に作ろうとしていたアルバム「Albino Morning Dream」に収録される予定で作ったものでした。

 

 

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この後に別のアイデアがあって、このCollapse the Evilwayを起点としたアルバムの制作をして行こうと思っていた時期もありました。それは構想だけで手付かずで終わってしまいましたが。

 

グラ城:AIDMAtic live Rain-bowで掴んだ「虹」は個性という「鍵」となり、道を切り拓く。これはGarapagositic Lupin-keyであり、Collapse the Evilway。企業理念となるとき、意味合いとして「邁進」と「確証」に当たる両EP。過去のアイデアがこうしてあるべき時に存在し、アップデートされることでしっかり繋がっていく。

 

本当にここからノンストップで加速していきます。

 




AIDMAtic live Rain-bow

01. Grewanse Yie Guuna 06:38

02. Titiscoberk Ninivanyz 03:42

03. Aplozllo Hazaragath 05:20

04. Xeniasmende Cotorvas 04:48

total time 20:30

Glow Defective Soldier Records 016

 


AIDMAtic live Rain-bow【CD無料配布実施中】&【FREE DOWNLOAD】

 

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 いかがでしたでしょうか。以上で魅力再発見と題しての既発EPの振り返りは終わりです。来月4月21日に4作目の「Garapagositic Lupin-key」がリリースされます。そこで、次回からはあえてコンセプトストーリーなしで対談企画にてEPの内容をお伝えしていきますのでよろしくお願いします。

 

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Garapagositic Lupin-key

01 Diaderil Kronuo 2:37

02 C'njaka Evseco 3:32

03 Sanubis tavay DA Garacoron 3:40

total time 09:51

Glow Defective Soldier Records 017

  

 

 

 


「CD無料配布とEP連続リリースによる今後の展望」Glow Defective Soldier 城台 宏典インタビュー

 


CD無料配布ページ

https://glowdefectivesoldier.stores.jp

 

 

 

ではでは。

 

 

ε(*´・∀・`)з゙βуёβуё”ε(´・∀・`*)з